技術解説 コントローラブロックの設計と部品選定

ブラシレスモータドライバの設計事例

(回路ブロック編)

コントローラブロックの設計と部品選定

MCU回路

設計した②のMCU回路ブロックのscematic図を示します。

MCU回路ブロックの回路図
構成部品の選定
●MCU IC:U1 LPC1114FHI33/303
(NXP製Coretex-M0コア搭載32bitマイコン LPC1114)
・電源電圧 3.3V(1.8V~3.6V)
・CPU CLK周波数50MHz Max.
・Flash=32kB/RAM=8kB
・UART =1ch/I2C=1ch/SPI=2ch
・ADC=8ch(10bit)
・GIO=28
・Timer(16bit×2/32bit×2)
・PKG=HVQFN33(5mm×5mm(t=0.85mm)0.5mmLead pitch)

LPC1114FHI33/303ブロック図

LPC1114FHI33/303ブロック図 1 LPC1114FHI33/303ブロック図 2

出展:NXPセミコンダクターズ

●ユーザインターフェース接続コネクタ:JST社製 PHコネクタ(B5B-PH-K-S: 2mmピッチ)
  • 電気的な性能(絶縁性能、電流容量)に配慮しながらできるだけ小型なコネクタを選定した。
  • トップアングルタイプにする。サイド型だと基板サイドに配線がはみ出してしまい小型化の意味がない点とエンドユーザが、マシン筐体に基板をネジ固定した後で横にコネクタ抜き差しするスペースが必要になるので使いにくい為。
●CLOCK生成用水晶発振回路:
  • X1:SMDパッケージ水晶発振子12MHz QANTEK QX133A12.00000B15R(2mm×1.6mm)
  • C15,C16:積層セラミックコンデンサ15pF 耐圧≧50V(0402)
●VDD電源部バイパスコンデンサ:
  • C6:積層セラミック0.1uF 耐圧≧16V(0402)
  • 電源電圧に注意して耐圧値に注意する。
  • 実装面積と部品単価、調達性にも配慮する。
●VDD電源ON視認用LEDランプ:
  • D4: Red(1608)
  • R5: 100Ω(0402)
●ハードリセット回路:
  • SW1:SMDパッケージタクトスイッチ OMRON B3U1000P
  • C7:1000pF 耐圧≧50V(0402)
  • R6:100kΩ(0402)
  • SW1オフ⇒プルアップ抵抗100kΩでVDDにショートされ"Lo"レベル入力によりリセット動作
  • SW1オン⇒100kΩと1000pFの時定数による遅延スロープによる"Hi"レベル入力でセット動作
●SWDプログラム書込みPad(スルーホールpad 0.5ΦDIA、1.25mm pitch)
  • 1.SWCLK
  • 2.SWDIO
  • 3.RST
  • 4.TX
  • 5.RX

※専用書込み治具によるMCU内FlashROMへの書き込みに使用