技術解説
リレードライブ回路

実用アナログ回路

リレードライブ回路

電気回路の開閉スイッチとして、 電磁石方式のリレースイッチは良く使用されています。

リレースイッチとは、手動で操作する機械式スイッチを発展させたもので 機械接点を電磁石と組合せて制御電気信号でスイッチのオンオフ(開閉)を 行えるようにしたスイッチ部品です。

リレーは、電話交換機のスイッチとして発展してきました。 昔、電話交換手が、手動でプラグを抜き差しして電話回線を繋いでいたものを、 電話機の普及台数の増加で手動ではとても回線交換が追い付かない状況になり、 何とか機械的に自動で回線交換をしたいと言う発想から生まれました。 掛けた電話機からの相手番号の信号を受信して 制御器が自動的に電話回線を接続するためのスイッチとして開発されたものです。 また、初期のコンピュータの量子計算回路にもスイッチとして利用されました。

半導体テスターのスイッチマトリックスヘッドや デジタルPBX回線交換機、最近では自動車のウインカーなど 微弱電流を流す経路のスイッチには、 機械接点がない長寿命の半導体リレー(フォトモス)が使われ始めていますが、 大電流を流す電源配電盤、電源装置、インバータなどでは、 電流容量の大きな金属端子を持つ電磁リレーが主役です。

本稿では、電磁石方式のリレードライブ回路ついて紹介します。

基本リレー駆動(ドライブ)回路

下記に標準的なリレードライブ回路を示します。

上記回路の動作説明

1 SWをONすると、VinがVCCとなり、R1を通して Q1にbase電流が流れQ1がONします。

2 Q1のcollector(out)に接続されたリレーコイルLに VS電源から電流iONが流れ、Lは電磁石となりリレースイッチがONします。

3 SWをOFFすると、Q1はOFFしリレーがOFFになります。 この時、Lには電荷エネルギーが残存しているので 誘起電圧が発生し エネルギーが消滅するまで最もインピーダンスの低い経路D1を介して VS電源へ回生電流iOFFが流れます。

※Q1がOFFした直後、Vout電圧は、VS+VF(D1)の電圧まで持ち上がります。

リレーの制御力を高めるテクニック

1 iOFF電流の消滅を早くすると、リレーのOFF反応は早く出来ます。

回路的には、D1と直列にダンピング定数として 抵抗か、ツェナーダイオードを挿入すると、誘起電圧は高くなるので 電流消滅時間は早くすることで、リレーに残る電荷が早く消滅できます。 この場合、Voutの電圧はVS電圧より非常に高くなるので 駆動トランジスタQ1の耐圧(VCEO)スペックに注意が必要です。

2 クランプダイオード(回生素子)を

VFが低く反応速度の速いショットキーダイオードを使用することでも 誘起電流をより早く電源へ回生できます。

3 容量の大きなリレーを駆動する時は、

Q1トランジスタをダーリントン構成にすれば、更に大きな電流駆動が出来ます。

4 1A以下の小電流で制御するリレーを員数多く制御したい場合、

上記駆動回路が複数個内蔵したトランジスタアレイ(IFD)ICを使用すれば、 回路部品の削減と設計の手間を減らすこともできます。